第23章 崩壊、簡素化、サイクル
社会がどれくらい複雑であっても存続が保証されることはない
『文明崩壊』においてジャレド・ダイアモンドは、環境の悪化や競争などの要因によっていかに社会の消滅が加速されるかについて考察している
それな。文明崩壊まだ読んでないけど面白そう...
積読になっていますね。。。
このような国家が生み出す作品は、労働力や必需品の供給がなくなるたびに荒廃していく。たいてい、崩壊後に残された社会では文化が簡素化されるものだ。まだ宮殿が残っている場合も多いが、地方では、以前のような壮麗さを保つための資源や労力がもはや失われているだろう
巨大な建造物や優れた技巧の工芸品などは人や資源を集積することによって生み出されるというのはわかる。崩壊後に人や資源が散らばるからそういったものが生み出されなくなるのか。その後は意味の失われた粗悪な模造品とかが生まれそうな気がする。発掘した遺物で衰退の過程みたいなやつを測れると面白そうなんだけど、動産(土器や石器, 装飾品)などはその時に作ったかどうかの判定が難しいんだよな(先祖から伝わった遺物を墓に入れるとかあるかもしれないし)。ある程度の量や作りかけの未製品などがでてくると判断できるかもしれない。
それぞれの国の盛衰はその地域の人々に痕跡を残し、さまざまな要素が入り混じった新しい文化を生み出した。征服された後にふたたび解放された人々は、祖先の生活様式に戻ることができたが、完全にそうしたわけではなかった。かつて属していたより大きな社会のしるしがまだ残っていた。以前に権力を握っていた者たちの言語を学んだり、彼らの考えかたを取り入れたりするときに、そうしたしるしを目にしただろう。そして広大な地域(たとえば、マヤ文明やその後に続いた多くの文明に支配されていたメソアメリカ全域)において人々のアイデンティティの類似性がいっそう高まり、それが過去に一体であったことの証拠として残っていた。そのような共通点があることで、次の段階での征服と支配が容易になった
メソアメリカにおける「かつて属していた大きな社会のしるし」といえば「オルメカ様式」というのがあって、これは各地の文化の母体になったと言われている。例えば蛇紋岩の磨製石器とかが各地で出土している。もしかしたら、そういうのがあったから制服と支配が容易になったのかもしれないですね。
https://bookscloisonne.com/shop/wp-content/uploads/2022/03/CU1205__3.jpg
こういうやつがメソアメリカ各地で出土する
セオドア・ルーズベルト元大統領のひ孫である考古学者のアンナ・ルーズベルトは、アマゾン川流域にはかつて都市がいくつかあったと主張している。
ここ未開拓領域で結構面白い。日本ではお金にならないから専門家がいないけど、後輩が現地調査に行っていた。文明と言っていいかどうかはかなり議論の余地がありそう。
すご!!!
これ先住民の話とかも含めてようやくいろいろわかってきている感がありますよね。航空撮影が発展したのもあるんでしょうけど。
メソポタミア、メソアメリカはヨーロッパに似ていた
そうだったのか!知らなかった。。。結びついていなかったわ。。。
全体的に企業と捉えてもなんか似ているなーって思いました。大きくなって、崩壊して十分にやりたいことができるサイズまで小さくなって、また統合にむかっていって。みたいな。まぁ、企業も社会と似たところあるしなーって感じなんですかね。。。